John Coltrane「Ballads」 / ライフ・イズ・ミラクル
BGM : John Coltrane「Ballads」
しっとり。超有名な人気アルバムですよね?でも、なぜか、私はすいすいと流してしまう。なぜだろう。癒されたくないのかもしれません(笑)。シーツ・オブ・サウンドと言われるアルバムの方が、良いのかもしれないです。そういえば「ブルー・トレイン」も「ソウル・トレイン」も聴いていないのです。
- アーティスト: ジョン・コルトレーン
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2003/04/23
- メディア: CD
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エミール・クストリッツァの「ライフ・イズ・ミラクル」を見ました。
3つの民族が殺し合う内戦の前夜から、内戦、そして一応の停戦まで。ボスニア紛争を背景にしながら、複数の民族が入り交じって生きていた山岳地帯で、善意と悪意が入り交じり、生も死も入り交じった喧噪が果てなく続くなか、セルビア人の男性と人質のクロアチア人の女性の間で愛が芽生える、というのは、美しすぎる気がします(実話ということも含めて)。しかし3時間の上映時間の間、音楽であれ、性であれ、男女の諍いであれ、戦闘であれ、銃声であれ、逃亡であれ、その全部であれ、一時も喧噪を諦めないのはやはり演出力だと思うし、また喧噪を混乱なく構築する技術においても、クストリッツァはうまい!と思うのでした。そこには、良い意味でも、悪い意味でも、(物語ともリンクするのですが)守り抜こうとする意志がある気がします。フェリーニのようなパーソナルな方向に向かうのであれ、ゲルマンのような混沌こそがリアルという方向であれ、幻想と現実の合間にある相反する不気味さ(それはどこか放り出す方向に向かうモノだと思う)がある。その意味で、クストリッツァは、気持ち良く見ることが出来る作家、と私の中では位置づけているのでした。たとえば、それは恋人同士のベッドが、軽々といろいろなものを乗り越えられてしまう気持ちよさです。いや、現実には越えられていないことに意味があるんだ、とも言われてしまいそうですけれど。しかし、その幻想も現実も、どちらにしても映画ですから、現実的な不可能性が幻想を打ち消すとしたら、それはそれなりの強さがないとうまく行かないと思うのです。むしろ、私はクストリッツァの美しさを、ストレートに楽しんでしまうのでした。あと、女の子も可愛いですしね(笑)。