Flash Game / 鏖 -MINAGOROSHI-

忘れないうちに。もうすぐ、日仏学院で、カイエ週間です。

アルノー・デプレシャンの作品の上映があり、なんとデプレシャン自身の来日もあるのです。行かないと!

…大した理由もなく、気力が失せて、家出ウダウダしているとき、暇つぶしで「鏖 -MINAGOROSHI-」という無料のテキスト偏重のアドベンチャーゲーム(ゲームといっても分岐はわずか)で遊んだのですけれど、結構面白かったのです。作者は餡氏という方になっておりますが、詳細は存じ上げません。

相当に荒削りな作品だとは思うのですが、殺伐とした感触が面白くて。同級生の女の子との恋愛も成就しそうな修学旅行の最中、抗いようのない、超常現象に晒されて、クラスメイトも先生も宿泊先の旅館の人々も村人も全滅していく中で、どう生き延びるのか。倒しようのない存在を前に、逃げ回ることしかできないのだとして、どういう態度を、主人公は取るのか。

ご都合主義なまでに、上手く生き残り、運も良く妖怪と戦って勝ち、主人公らしい活躍もするのですが、しかし殺伐とした物語とは別に、やや調子はずれのネガティブな自意識の持ち主として不愉快さを放つ主人公なのです。しかし、その自意識に相応しい、最後にはその醜い弱さを当然のものとして自ら受け入れていく。自分も他人も滅ぼしてしまいたい幼い欲望を、妖怪が代弁しているような、そんな作品です。

いや、これなら「バトルロワイヤル」のほうが…とか、いろいろな意見が、いろいろにあるのだと思いますが、たまたま私が目にしたものがこの作品だった、ということでお許し下さい。しかし、一般にひろく受け入れられる評判のいい作品が、こうした荒削りな殺伐さをもつことはあまり無いとも予想します。褒めているわけではないのです。ただ、欠点の中に、面白さがある。ウダウダした、出歩きたくないふやけた心境に、ささくれだった材木を押し当てて、引く、その肌に、細い木のささくれがいくつも突き刺さる、という感触。の、面白さ。

そうそう、最近FLASH GAMEの世界にけっこうはまっているのですよね。たとえば、私はほんとうに下手なのですが、

など、遊んでいて、神経を病む感じがとてもグッドです。

以前、haplandというFLASH GAMEを紹介しましたが、あれがきっかけでけっこうはまりまして(hapland 1 & hapland 2)、いろいろ探して遊びました。ああ、これも好きだなぁ、GROW CUBE。パズルゲームですが、完成するとかなり感動が。それから、ダークで生々しいThe Ugly。殺人鬼が潜む家に帰ってきた少女は、生き延びることが出来るのか?という作品です。ほかにも、当たりが結構あります。Bullet Timeは銃弾が発射されてから、着弾するまでに避けられるかどうかだけのゲーム。死にたくない。

なお、情報元としてパルモ氏が運営する「ザイーガ」ayu氏の運営する「CROSSBREED」あたりを参考にしてます。

ほかにもいろいろあるのだけど…うーん。見つけられない。また見つけたら書きます。あ、あと情報もととして、小太郎氏運営の「小太郎ぶろぐ」も追記いたします。